アメリカ三大トレイルのひとつ、パシフィッククレストトレイル(通称:PCT)を歩いて旅したやまゴリラの旅日記。
PCTはメキシコ国境からカナダ国境まで、アメリカ西海岸を南北に縦走する総距離4265kmのロングトレイル。スルーハイク(全行程をを1シーズンで歩き切ること)にはおおよそ4〜6ヶ月を要する。
衣食住のすべてをバックパックに詰め込み、アメリカの大地を放浪する旅の中でやまゴリラはなにを見て、そしてなにを感じたのか…。
そのすべてを綴った旅日記。
PCT 南カリフォルニア編 #2
Day5-Day7/Miles 77.1-151.9
情報社会のハイキング
旅を始めて7日目。
現在、151.9mile地点のIdyllwildという街に滞在している。
San Jacintoという南カリフォルニア最高峰の麓にある街で、日本でいうと白馬のような小さなリゾート地。(白馬は行った事がないので知らん)

ペースの違いから、ここ3日間は序盤に出会って仲良くなったハイカーと全く会わず、
『少しペース落とした方がいいのか?』
なんて思ったりもするが、それはそれで自分らしいハイクとは言えない気がするので、新しい出会いに期待するとしよう。
と言いつつも彼らに会いたいなーなんて思ったりもする日々です。
そして旅が始まって1週間以上経っており、グループで歩いているハイカーも多く、入り込むのが大変なんだ。笑


話は変わりますが最近改めて感じた事をひとつ。
誰しも感じる事があるとは思うが、情報の取捨選択ってとても大事だなと。
PCT上にはログノートという名前や出身地を綴るノートがあり、先日、それをパラパラ見ていると前日に日本人ハイカーが同じ場所に来ているではないか。
4200km、更には異国の旅の途中で日本人の影を見ると親近感や安堵感、会いたい気持ちで溢れるのが普通でないかと思う。
しかし悲しい事に今回はそのような気持ちにはなれなかった。
なぜならSNSの情報で彼の情報や出発日をある程度把握してしまっていたからだ。
実際にお会いしたことはなかったので、街中で偶然出会った時はお互いに喜んだが、事前情報がなければもっと興奮があったのではないかと。
他の日本人ハイカーがトレイルでどんな生活をしているか、日本人ならではの苦労を知ることができ、なにより久しぶりの母国語でのコミュニケーションで有意義な時間になった。

しかし事前情報がなければもっと刺激的な出会いになったのかと思ってしまう。
もちろんSNSやインターネットは便利ですし、上手く活用すれば自分の人生を豊かにする事ができると思う。
自分自身もSNSを通して多くの人と実際に出会う事が出来たし、自分の生き方を見つめ直したり、行動を変えるような考え方を得ることが出来た。
彼らとの出会いがなければ、今の旅のスタイルもなかっただろう。
この時代にSNSやネット情報を活用しないというのはまた話が変わってくる気がする。
結局は使い手次第ですし、蔓延する情報の中でいかに取捨選択をするかなのかな。難しいんだけどね。
便利すぎる世の中。
『偶然を楽しむ本来の旅の良さがないやん。』
そんな声が昔の旅人から聞こえてきそうですし、実際にそんな旅に憧れもある。
でも今そんな事を言っているのもナンセンスだし、結局自分が生きているのは”今”だ
現状を受け入れて、自分を制御しながら楽しくやっていくしかないのかね。
今回はあまり書くことありませんでした〜。
次回更新時にはもっと多くのイベントが起こってますように。笑

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