パシフィッククレストトレイル旅日記 PCT#6

PCT/パシフィッククレストトレイル
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アメリカ三大トレイルのひとつ、パシフィッククレストトレイル(通称:PCT)を歩いて旅したやまゴリラの旅日記。

PCTはメキシコ国境からカナダ国境まで、アメリカ西海岸を南北に縦走する総距離4265kmのロングトレイル。スルーハイク(全行程をを1シーズンで歩き切ること)にはおおよそ4〜6ヶ月を要する。

衣食住のすべてをバックパックに詰め込み、アメリカの大地を放浪する旅の中でやまゴリラはなにを見て、そしてなにを感じたのか…。

そのすべてを綴った旅日記。

前回の記事はこちら
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PCT 南カリフォルニア編 #3

Day8-Day12/Miles 151.8-205.7

トレイルファミリーとの再会

現在、Cabazonという小さな街?のスターバックスで諸々の充電中。

5日間で55mileって全然進んでないやん!

はい、そうなんです。笑

というのもIdyllwildという街に降り立ち、その2日後にMayor Maxという市長犬のバースデーパーティーがあり、それに参加したかったので街に滞在していた。

足を進めたい気持ちもあったが、こんなイベントに参加できることはなかなか無いし、何より後続のトレイルファミリー(※)に会いたかったので留まることを選んだ。

※トレイル上で出会い行動を共にするハイカーたちを家族に見立て、トレイルファミリーと呼ぶ

広大な南カリフォルニアの景色とATスルーハイカーのマナー。

そして迎えたバースデーパーティー当日。

期待した通り、多くのハイカーや街の人たちで溢れ返っていた。

トレイルではいつどこで誰と会うか分からないので、とりあえず顔を広めとくに越したことはないのでひたすら声をかけまくる。

実際に今一緒にいる2人はそこで出会っている。

ピザやケーキなどアメリカンな食事が振る舞われ、多くのPCTハイカーが集まった。

『Hi!! Dai!!』

バカみたいに盛大なデザートを皿に盛っていると、聞き慣れた声が聞こえて来る。

振り返ると、旅を始めてから行動を共にする事が多かったトレイルファミリーのみんなだ。

『久しぶりねー!!どこにいてたのよー?会いたかったよー!!』

社交辞令の挨拶みたいなものだろうが、そう言ってもらえるのがすごく嬉しかった。

本来はバースデーパーティーに参加してからトレイルに戻るつもりだったが、彼らのそんな声や笑顔を見るとそんな事できないなと。

先に進むよりも旅を色づける方が間違いなく大事だ。

そしてその夜は皆んなでカラオケへ。

まさかアメリカでカラオケ行くとは思ってなかったな〜。

小さなさんかく帽子でドレスアップしたチェイスとカル。
アメリカのカラオケは個室ではなく共有スペースで。日本人PCTハイカーにはぜひ経験してきてほしい。

憧れのトレイルネーム

街のキャンプ場に皆で滞在し、翌日はファミリーのうちの数人とスラッグパックでトレイルを歩く事に。

簡単にいうと街に要らない荷物置いて距離歩いちゃえーってプラン。

朝の4:30に出発し約30マイルをハイキング。

この辺りは山岳地帯でこれまで見てきた景色とは違い、まさに山という感じ。

もちろんアップダウンも多くあるが、バックパックも軽いし何より仲間とのハイキングがすごく心地よかった。

日本語の簡単な歌を教えてよー!と言うので、カエルの歌を教えたり、その流れで動物の鳴き声の日米の違いを話したり、距離は長いが時間はあっという間だった。

『今までで一番楽しいハイキングだったー!』なんて言われると嬉しくて泣いちゃいますよ。

南カリフォルニアの山々にカエルの歌が響き渡る。
ランチタイムにはお互いのレシピをシェア。こうしてトレイル生活の知識を蓄えていく。

そしてついに全てのハイカーが望む?瞬間が自分にも訪れた。

そう。トレイルネームを手に入れたのだ。

トレイルネームとはトレイル上のあだ名のようなもので、憧れているハイカーも多いはずだ。

その名も『GOAT』

これには2つの理由がある。

まず一つはGOAT=山羊。

バックパックが軽く身軽だったのでダウンヒルを跳ねながら駆け降りた。それを見ていた他のハイカーが、『あなたGoatみたいに山を駆け降りるね!』と。

そして二つ目が『Great Of All Time』。

アメリカのスラングで『史上最高』みたいな意味だそう。

トレイルでの生活に常に幸せを感じていた自分は『調子どうー?』と聞かれる度に、『I’m great!!』や『I’m so happy』と答えていたのが所以。

もちろん英語力の無さもあるが…

すごくいいトレイルネームをもらったというのもあるが、何より思い入れのあるハイカー達に名付けてもらったことが嬉しかった。

なんとか日が暮れる前に歩き終え、みんなでヒッチハイクにトライ。

辺りはだんだんと暗くなり、みんなクタクタに疲れてヒッチハイクで街へ。

ディナーのメキシカンを逃さまいと最後は小走りに。

無事にメキシカンレストランで巨大なブリトーを頂き、キャンプ場へ戻ると他の皆んなが焚き火を囲んで語り合っていた。

皆の元へ合流すると、『トレイルネームもらったんだってなー!おめでとー!』と祝福とグータッチ。

ほんとになんて温かいんだろうと。

受け入れてくれる場所、帰るべき場所があるのって幸せだなと。

まさか自分にこんな仲間が出来ると思っていなかったし、一つ選択を間違っていたらこうはならなかっただろう。

これも運命なのかな。

みんなで焚き火を囲む。帰るべき場所があるって幸せだな。

今は彼らと離れて歩いている。

でもまたすぐに会うような気がしている。

というか彼らに会うために少し歩く距離を短くしている。笑

今はこれでいいかなと思っている。

旅はまだまだ続くけど、1日1日後悔ないように歩いていこう。

コメント

  1. なべんぬ より:

    いろいろな旅があってすごくいいと思います👍

    • やまゴリラ diddypyo より:

      ありがとうございます!言ってるそばからスタイル変えてますが、自分の気持ちに正直にいきたいと思います!

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